Tシャツブランドインタビュー第14回目は「シキサイ」です。
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第14回目のブランドインタビューは「シキサイ」。「白と黒」だけで表現するTシャツであり、以前にTシャツインタビューを行った際、「ちくわぶさん」、「正月どらいばーさん」のそれぞれから「気になるブランド」ということをいただいたので、今回のインタビューとなりました。今日はどのようなお話が聞けるのでしょうか?
[第14回目] クラゲの「Tシャツブランドインタビュー」〜シキサイ編〜 (2005/10/22収録)
クラゲ :よろしくお願いいたします
シキサイ能登 :こちらこそ、よろしくです!
クラゲ :最初にブランドさんの自己紹介をお願いいたします
シキサイ能登 :「白Tシャツに黒インク」を条件にして、Tシャツデザインの新たな方向性を模索しようとするようなTシャツブランドです。
クラゲ :シキサイさんですが「今年だけのプロジェクト」という面白い形と思ったんですが、このような形になったのはどのような理由からでしょうか?
シキサイ能登 :「今年だけのプロジェクト」というよりは、期間限定のネット販売、で始めてみて様子を見ようかなあ、と言う感じだったのです。当初は、このプロジェクトがどのくらい幅を持つか、とか、経済的に成り立つものなのか、そういったことが全く読めなかったので、とりあえず期間を決めて始めて見たという感じでしょうか。
クラゲ :そうでしたか。手ごたえはいかがでしたか?
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シキサイ能登 :端的に言えば、「手応えあり」です。ただ、ネット販売では、やはり集客という点でかなり手こずりまして、東京Tシャツさんには、そう言った意味でかなり助けていただきました。ネットで買ってくださったお客様からしばしば「こういうTシャツが欲しかったんです!」といったようなお褒めの言葉をいただき、我々もすごくうれしくはあったのですが、実際に最も大きな「手応え」を我々が感じたのは、原美術館や森美術館などの日本を代表する現代美術館のミュージアムショップが我々の商品を取り扱ってくれた際でしょうか。
クラゲ :おー!すばらしいですね。シキサイさんがどうして「Tシャツ」というアイテムを表現手段として選択されたかを、お教えいただいてもよろしいでしょうか?
シキサイ能登 :むむー。あんまりはっきりとした理由は思いつかないのですが、作り手としては、とっつきやすかったというのが大きいかと思います。シルクスクリーンと裁縫であれば、設備や投資などもたいしたことなく、始められますからね。「あ、これで、なんか面白いことできるんじゃないかな」って言う感じだったかなあ。と、思います。
クラゲ :シキサイさんは能登さん、藤本さんお二人によるブランドですが、お二人の役割分担はどのようになってらっしゃるんですか?
シキサイ能登 :かかあ天下です。
シキサイ藤本 :亭主関白です。
シキサイ能登 :。。。大まかに言うと、能登がPC関係すべて。藤本がイラスト、裁縫など。アイディアは、二人でキャーキャーいいながら。といったところでしょうか。
シキサイ藤本 :Tシャツのアイディアは、ほとんどあたしがだしてるじゃん!
シキサイ能登 :。。。
クラゲ :楽しそうなお二人の絵が浮かんでくるようで、うらやましいです。(笑)
現代的な家具はどこに由来するんでした
クラゲ :シキサイさんのTシャツは「白と黒にこだわっている」という点と「何らかの縫製をされている」って点が僕は面白いなーと思っているんですが、こちらの2点のこだわりをされている理由を教えていただいてよろしいですか?
シキサイ能登 :色に関しては、表現したいことが、最も根源的な色である白と黒だけで表現できてしまうので、特に色が必要なかったと言う感じです。あれこれ色のバリエーションをつけたところで、我々のTシャツの価値が上がるとは思えなかったですし、むしろ白と黒だけに限定した方が、はっきりとやりたいことだけが伝わると思ったから、です。そして、縫製を加えることに関しては、実は元々のコンセプトではないのです。ただ、先ほどのようにキャーキャーいいながらアイディアを出し合っていたら、「ここにリボン飛び出てたらかっこいいんじゃない?」というようなことになり、「じゃあ、このTシャツだって、こうしちゃえば?」という流れです。
クラゲ :Tシャツを拝見すると、どれも「白と黒」が生きているデザインが多いと思うんですが、アイディアについてはお二人でワイワイとお考えされてらっしゃるんですか?
シキサイ能登 :それぞれが、一人の時にもんもんとアイディアノートをつけて、あとから見せ合って、発展させて、ボツにして、その過程からまた新しいアイディアが飛び出して、と言ったようなプロセスですね。
クラゲ :シキサイさんのサイトに書かれていた「ネット販売のポテンシャル」という文章を読ませていただいて、そのとおりだなぁと思っていたんですが、以前からインターネット通販はされてらしたんですか?
シキサイ能登 :いえ!これが全くの初めてです!
クラゲ :ネット通販をされてみての感想はいかがですか?
シキサイ能登 :たいした投資も必要ないので、かなり手軽ではありますが、本気で生計を立てるとなると、手強いなあと。実感しました。
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クラゲ :ネット通販をされていて、うれしかったエピソードやこれが困ったなとのエピソードがあれば、教えていただけますか?
シキサイ能登 :リピーターやコレクターの出現がとてもうれしかったです。例えば、ネット販売終了間際に、「三輪車はどうしてももう一枚持っておきたかった」と、同じTシャツをもう一枚買ってくださったりしたのは、本当にうれしかったです。困ったことは、やっぱり宣伝、集客でしょうか。「Tシャツ」というキーワードはあまりにもライバルが多すぎて、見込み客とつながるのがなかなか難しいんですよね。あとは、製作。家内制手工業なので、夏の盛りに部屋にこもって黒いインクまみれ。藤本にはあやうく謀反を起こされそうでした。。。
クラゲ :宣伝・集客などは何か工夫された点などございますか?
シキサイ能登 :たぶん、他のネット販売屋さんと同じようなことを試したり、同じような失敗をしたり、しているのだと思いますが、他のTシャツショップさんと違うとすれば、我々ははじめからある程度ターゲットを一般アパレルとはちょっと違ったところに設定し、意識的にアート・デザインよりのサイトなどにリンク登録したりした、と言った程度でしょうか。
クラゲ :シキサイさんが気になるTシャツブランドさんなどを教えていただいてもよろしいでしょうか?
シキサイ能登 :Tシャツブランドとはちょっと違うのかもしれませんが、能登藤本どちらも以前からDesign Against TrendというTRICOの主催するブランドがとても好きです。もちろん、他にも好きなブランドなどはありますが、我々のTシャツと関係がありそうなものを選ぶとすればこのあたりかなあと。デザインを楽しんでいることが伝わってくる感じです。
クラゲ :では、最後に2つ質問をさせていただきます。最初に、Tシャツ部をごらんの方に一言いただいてもよろしいでしょうか?
シキサイ能登 :そうですねえ。お店ではまだ売っているのですが、期間限定のネット販売は既に終了してしまったので、なんともあれなのですが、今年やってみて、とても勉強になり、励まされもし、えらく楽しかったので、調子に乗って来年もネット販売を再開したいなあと、思っております。その際には、また東京Tシャツ部さんにすごくお世話になることになると思いますので、宜しくお願いします!あ、ついでですが、我々の動向についてはメールマガジンでごく稀に配信中ですので、気になってくださった方、登録しておいてください!
クラゲ :では、最後にですが今後の目標をいただけますでしょうか?
シキサイ能登 :シキサイに関しては、今年築き上げた枠にとらわれず、秋冬の充電期間を生かして、全く新しいことに挑戦したりもできたらよいなあと、おぼろげにではありますが、考えています。また、我々二人は「Tシャツデザイナー」というわけではないので、他にもいろいろと活動をしていく予定です。ファッション、プロダクトなどの製作に留まらず、映像やインスタレーションなどなど、などなど、やりたいです。関係者の方、是非誘ってください。まとまりのない目標ですが、こんな感じでいいでしょうか?
クラゲ :はい!今日はありがとうございました!
シキサイ能登 :こちらこそ、長い時間、ありがとうございました。インタビューをするのもきっと大変でしょうね(笑)。
対談はこれで終わりです。
今年初めてTシャツ販売をされたシキサイさん。「手応えあり」ということで、来年の新作が今から楽しみにしているのは僕だけではないと思います。一部のお店ではまだ販売中だそうなので、これから欲しい方は足を運んでみてはいかがでしょうか?
ということで、今回ご協力いただいた「シキサイ」のサイトはコチラ。このインタビューを読んだ後にTシャツを見てみると、新しい発見があるかもしれませんよ。
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