日本建材新聞協会の共同取材による「アルミサッシメーカーの代表者に聞く」の3回目。今回は三協立山アルミ梶i本社=富山県)の藤木正和社長にご登場をお願いし、同社の現状や今後の方向性などを語ってもらった。藤木社長は特に流通との関係を強く意識して説明、「当社は従来通り流通との協業を念頭においてやっています。地元の信用力は大事。その信用力をお借りしながら販売活動を行いたい」と強調していた。また、オブザーバーとして浜剛住宅事業部長にも出席していただいた。
――まず昨年度の三協立山アルミとしてのセグメント別の業績を教えてください。
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藤木 売上高のほうはビル建材については657億円で、前年に対してマイナスの11.5%でした。住宅のほうはエクステリアも合算して1338億円でした。これは前年に対してプラス6.5%でした。その他は9億6000万円で、合計で2005億円という数字でした。営業利益はビルがマイナスの24億円、住宅がプラス68億円、その他がプラス3億円で約48億円という結果になりました。
当社は、ハウスメーカー以外は直販はやっておりません。販売会社を通じてはありますが、この数字には販社の数字は入っていません。
エクステリアの数字は公表しておりませんが、住宅建材の売り上げの三分の一強ぐらいと思っていただいて結構です。
――今期の予想は。
藤木 これは前回お話したと思いますが、三協立山アルミ単体で売上高1809億円、営業利益23億円です。先ほどの2005億円のレベルに併せると、合算して売上高1990億円、営業利益も31億円ということになります。
――流通との取り組みについて。
藤木 私どもは、流通・代理店様に対しては今まで通りの協業関係は変わらないわけで、そういうことを念頭において事業を進めています。
というのは、昨日、立山アルミの創業者である竹平榮次さんが亡くなられて、お別れの会を開いたわけですが、三協アルミの創業者である政太郎さんとは兄弟でありました。二人はこの高岡という土地で、アルミという地場産業を育成したと思っておりまして、政太郎さんは信用というものを大変大事にしておりました。会社の信用というものは、我々三協立山アルミが作るわけですが、物を販売する時は、その地元の方々の信用力というものをお借りする。いくらわが社が、きちっとしたものを作ったとしても、それを販売する時は販売する先のその土地にい らっしゃる方、お店に一番信用力がある。その力をお借りしてというのが、わが社の信念で、それをベースに事業を行っているわけです。
ということで、わが社は代理店制度を壊すということはありません。断熱製品、防火製品について、どのようにすれば、流通店で取り組みができるか、基本的な考え方は先ほど述べた通り、流通との皆様との協業なので、それらを今詰めているところです。とにかく基本的な事は変わらないということです。
――改装・リフォーム事業については。
藤木 住宅エコポイントや震災以降、リフォーム事業については大変脚光を浴びていますが、当社は7年前から「一新助家」というリフォームショップを立ち上げております。初年度300店の加入があったのですが、その後500店まで増えてきました。この1年で「一新助家」グループの売上は1.5倍となりました。加入店様の売上高も100億円を超えるようになりました。ビルについては、STER事業部を通じて行っておりますが、30%程度増え、リフォーム事業だけを見ると130億円になりました。
ユーザーに提案することが非常に大事ですので、ここを強化しているところです。
「一新助家」については、代理店様の理解と併せ、内容の重視に軸足を移しています。
――「一新助家」として御社製品の売上は。
藤木 だいたい20億円ぐらいではないでしょうか。これは支援の仕組みとしてやってきましたので、代理店様の信用力が高まれば…ということで、進めてきました。
――海外事業については。
藤木 先日の記者会見で、2020年に海外事業比率は現状の1%未満から10%以上に引き上げるとし、アジアを中心としたグローバル展開を行うとお話しましたが、現状では、まだ始めたところで、これからと言った感じです。
――窓性能表示制度で、窓シールの貼付率はどれくらいですか。
藤木 直近のデータでは10%を少し切る数字となっています。
――内窓の「プラメイクE」の評判を流通でよく耳にします。ノックダウン、完成品出荷だけでなく、バー材でも出荷されているということで、「流通にとってそれだけ選択肢の幅が増えて、メリットが多い」という話も聞きました。現状どれくらいの比率で出荷されているのですか。
浜 金額ベースで言いますと、ノックダウンで60%、バー材で25%、完成品15%となります。本数で計算すると、完成品の出荷比率は低く、バー材での出荷比率は逆にもっと多くなると思います。
――ビルサッシ関係で同様の出荷形態の商品というものは。
藤木 非木造でも複層ガラスタイプが増えてきておりますので、当社ビルサッシ主力商品のひとつである「MTG―70」シリーズに関してノックダウンで出荷しているものがあります。
――流通にとって商品の選択肢の幅が増えると、消費者にアピールする幅も大きくなり、それだけメリットが大きいと言えます。逆に今のメーカーさんの動きを見ていますと、コスト削減のためか、新商品の投入より品種削減の方が、多く感じられます。大変なのは理解していますが、新商品の開発には全力でお願いしたく思います。ありがとうございました。
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